サックス四重奏(SATB)。中級者、上級者向け。
有名なラヴェルの組曲《クープランの墓》をサックス四重奏で楽しめます。
「Prelude」「Forlane」「Menuet」「Rigaudon」の4曲で構成された組曲です(原曲にある「フーガ」「トッカータ」は除かれています)。
クープランとは、17世紀フランスの大作曲家フランソワ・クープラン(1668 -1733)のことで、彼をしのぶ、という意味合いのピアノのための組曲として1917年に作曲されました。ラヴェル最後のピアノ独奏曲としても有名なこの楽曲が生まれたこの年は、作曲者自身にとって非常に重い年となりました。最愛の母親(バスク系)を亡くし、数多くの友人たちを第一次世界大戦で失ったのです。それゆえ、同じ年に完成されたこの組曲は、単に高名な大作曲家失われた数多くの魂たちを鎮めるためのものと考えられています。
楽曲ごとのタイトルは、古い踊りの名前ですが、ここにはクラヴサン(チェンバロ)全盛期に活躍した、古き良きフランスを代表する大先輩クープランへの想いが込められているのです。
「墓」という言葉がタイトルに入っていますが、だからといって楽曲の雰囲気は重苦しいものではなく、静かな諦念にあふれた作品となっています。サックスのためのアレンジは、作曲者自身によってアレンジされた管弦楽版をもとにしているため、ピアノ版に存在した「フーガ」「トッカータ」は除かれています。これらの楽曲は、機能的にサックスにはやや不向き、という判断がなされたようです。