リズム練習&エチュード シリーズ

ジャズ・スタンダードで超一流プレイヤーとセッションしながら、ソロのとりかたを身につける!

「ジャズは自由だ」「ジャズに間違った音なんてない」と言われるけれど、実際にジャズ・スタンダードでソロ(インプロヴィゼイション)を演奏してみるとどうもジャズっぽくならない、何か変、どこへ行こうとしているのか自分でもよくわからない…とお悩みのプレイヤーは多いのではないでしょうか。

私も勉強中の身なので大きなことは言えませんが、ジャズを演奏するためには前もって知っておくことがたくさんある気がします。ジャズの基礎であるスウィング・フィールを身につけること(これができずに楽譜をそのまま演奏しても、いつまでたってもジャズにならない…)、素晴らしいプレイヤーの音源をたくさん聴いて、ソロの流れをつかむこと、さらに、イヤー・トレーニングと呼ばれる「理論と実際の音を結びつける作業」など、ステージに立って演奏できる日はいつになるんだろう…と気が遠くなることもしばしば。

それでもいつか、ニューヨークのジャズバーで毎晩繰り広げられているようなソロのせめぎ合いができるようになりたい!自分のホーンでベーシストやピアニストを煽りたい!というのはジャズ・プレイヤーの永遠の野望。そこで、まるでプロたちが集まる実際のジャムセッションに参加しているかのような臨場感でソロ(特にリズム)を学ぶことのできる1冊をご紹介します!

リズム練習&エチュード(旧リーディング・キー・ジャズ・リズム)シリーズは、誰もが聞いたことのある24曲のジャズ・スタンダードとブルースのコード・プログレッション(コード進行)を題材に、バークリー音楽大学教授のFred Lipsiusがソロを書き下ろしたエチュード集(実践的ソロ・エクササイズ集)です。それぞれのエチュードにはテーマになっているリズミック・フィギュア(リズムの形)があって、そのリズムがエチュードの中で何度も繰り返し出てきます。ジャズ・ソロに統一感を持たせる鍵のひとつに「ソロのモチーフを決める」というテクニックがあります。ソロを通じて思いつきで音を並べ立てるのではなく、たとえば「8分休符のあとで8分音符を4つ続けるフレーズ」と決めたら、その形をいろいろなコードの上でいろいろなメロディに変えて、小節内のいろいろな場所に登場させてみる。聴き手の耳は繰り返して出てくるフレーズにキャッチーさや統一感を感じるので、それを知っているだけでもソロが1本のストーリーとしてサウンドしてくるようになるんです。

付属CDで模範演奏を聴かせてくれるメンバーは、著者Fred Lipsiusの集めたNY最前線のジャズ・プレイヤーたち。しかも模範演奏の収録されたトラックと、プレイ・アロング(マイナス・ワン)が別々に用意されているのでとても使いやすくなっています。何度も音源を聞き込んでいくうちに「あ、ここでベースのフレーズにピアノが反応した!」とか「ドラムがソロのラインと同じリズムを叩いてる!」というマニアックな発見がたくさん出てきます。それが聴こえはじめたら、あなたの耳のトレーニングが進んだ証拠!その鋭くなった耳でソロの模範演奏のニュアンスを感じながら、同じようなニュアンスで演奏できるように練習します。たまには勇気をだしてご自分のプレイを録ってみて、模範演奏にどれくらい近づけたかを聴き比べるとさらに上手になりますよ!

ジャズを始めて間もないプレイヤーがソロのトレーニングをするための本としてとてもオススメですが、もともとは上級プレイヤーが譜読みの練習用として使うことができるように考えられたシリーズでもあります。それぞれの経験に応じて、さまざまな発見と学びのあるシリーズ。CDを聴いているだけでもやる気の出てくる、リズム練習&エチュード シリーズであなたのソロをよりジャズらしくサウンドさせましょう!

収録されたジャズ・スタンダード

Blues / Confirmation / If I Should Lose You / Stella by Starlight / Misty / Blue Bossa / Satin Doll / What Is This Thing Called Love? / Autumn Leaves / All of Me / Out of Nowhere / Someday My Prince Will Come / Days of Wine and Roses / It Could Happen to You / There Will Never Be Another You / Don’t Blame Me / How High the Moon / I’ve Got Rhythm / Body and Soul / I’ll Remember April / All the Things You Are / Lover Man / Cherokee

執筆者:中島(木村)小百合

~ 中島(木村)小百合 プロフィール ~

アメリカ英語発音講師、音楽通訳

中島(木村)小百合

学習院大学文学部哲学科を卒業後、渡米。3年半の滞在でTOEIC970点の英語力を取得し、バークリー音楽大学(Berklee College of Music)パフォーマンス学科、ヴォーカル専攻(Performance Major, Voice Principal)で卒業。在学中から音楽と英語、発声と発音の深いつながりに興味を持ち、特に日本語を母国語に持つ日本人固有の発声、発音、話し方の傾向を研究。日本人が「通じる英語」を喋るために必要な「筋肉」「耳」「脳」の3つを総合的に鍛えるトレーニング法を考案し、えいご発音塾 こまば音庵で指導する。

安心して学べる環境を提供するためクライアントの希望に応じてNDA(秘密保持契約)を結び、レッスン中の話題や情報のすべてについて秘密の厳守を徹底。CM作曲家、メジャー歌手、ドラマ俳優、上場会社役員、通訳、英語講師などから厚い信頼を得ている。

BOOKS DATA -詳細データ-

読譜と演奏力を身につける

リズム練習&エチュード シリーズ

定価3,300円(本体 3,000円+税)

著 : Fred Lipsius (フレッド・リップシアス / フレッド・リプシウス)
翻訳 : 愛川 篤人
監修 : 佐藤 研司