「Miles Davis / Birth Of The Cool」オリジナル・スコア
このオリジナル・スコアが出版された詳しい経緯が本書の前書き部分に書いてあります。
ざっと説明しますと・・・
以前からごく一部の曲や部分的なパーツ、トランスクリプションなどはあったものの、全曲のオリジナル・スコアやパーツはすでに存在していないというのが業界の常識でした。
ところが、1995年に故Miles Davisの遺品を管理する顧問弁護士が、Milesの自宅倉庫から楽譜の入った箱をいくつか発見します。その中身を専門家(この前書きを寄せているJeff Sultanofもその一人)に鑑定させたところ、なんと箱の中にはGil EvansがMilesのために書いたオリジナル・スコアやパーツのすべてが入っていたのです!
つまり、「Birth Of The Cool」「Miles Ahead」「Porgy&Bess」「Sketches Of Spain」などのアルバムのオリジナル・スコアです!
今でも管理が厳しく、これらのオリジナル・スコアを見ることは著名な音楽家でも許可されない状況です。しかし、なぜかBirth Of The Coolのスコアだけは正式に出版されました(その経緯も前書き部分にあります)。他のアルバム・スコアに関しては、今のところ出版される気配は全くありません(ちなみにMaria Schneiderさんは2007年にSketches Of Spainを忠実に再演するプロジェクトを録音していますが、彼女でさえもオリジナル・スコアは入手しておらず、トランスクリプションを使ったそうです)。
実際にNonet編成で演奏するのも良し、超貴重な楽譜資料として手元に置くのも良し、Gilのアレンジを分析するのも良しです!