ジャズコンセプション・シリーズ、イージー・ジャズ・コンセプション・シリーズの著者としてもおなじみのJim Snideroによる、1990年の作品。最近は渋いプレイでジャズ通をうならせるJimですが、15年前は曲もプレイもイケイケ(死語?)でした!1曲目からとばしてます…と思ったら3曲目のタイトル・チューンではさらにとばしてますね!リズム・セクションの3人も強力にJimをプッシュして、スウィングしまくりです。そしてバラッドになれば音色の良さが際立つという、まさにサックス好きにはたまらない展開(ジャケット写真から判断すると、Jimの使用楽器はアメセルのマークVI、マウスピースはおそらくメイヤー)。
Jimのフレージングは、バップのトラディションを踏まえた上で、4thやオルタネイト・フィンガリング、アウトサイド・フレイズ等、さまざまな要素にトライしている点が興味深い。コルトレーンの影響でしょうか?今でこそコルトレーンのようなテナー・スタイリストの要素をうまく取り入れているアルト・プレイヤー(Kenny Garrett,Antonio Hart等)はたくさんいますが、当時としては結構先取りだったんじゃないでしょうか?(Gary Bertzはいましたけど) Macoyの影響を感じさせるMulgrew Millerのピアノがピッタリはまってます。
全8曲中6曲がオリジナルで2曲がスタンダードですが、その2曲がSam Rivers(Tenor Sax)のBeatriceとWayne Shorter(Tenor Sax)のVirgoというのも偶然ではなく、何か意図的な気がします。ちなみに2曲とも名曲です。
全曲においてJimのソロはクォリティが高くかっこいいので、バップ・フレイズ及びややコルトレーン的なひねりを入れたフレイズ等をCDからトランスクライブしたいと思っているアルト・プレイヤーの皆さんには非常にオススメです。さらにピアノのコンピングや、ベース、ドラムスの強烈なスウィング感なども聴き逃せません!